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BOSEのパワーアンプMODEL1702の修理(その3:回路図作成と不動の原因) [電子回路]

前回からの続き)

 作成した実体配線図を元に、何度も見直しながら回路図を起こした。
作成した回路図
これを見ると、入力された信号はスピーカーの種類に応じたイコライザ回路を通って電力増幅回路(要するにパワーアンプ回路)に入り、増幅された信号はスピーカー出力となって出て来るようになっている。
 一般的なアンプと同様、このアンプにもスピーカー保護回路が入っている。電源投入時の急激な電圧変動に依る「ボコッ」という音や、回路の故障で出る異常な電圧をカットする為である。その部分を抜き出すと、こんな感じ。
BOSEのスピーカー保護回路
正常であれば、電源投入により抵抗R707・R708を通って流れる電流が電解コンデンサC712に流れ込む。すると、C712の上の端子の電圧が0Vからどんどん上がって行く。およそ0.7Vまで上昇するとトランジスタQ703がオンになる。すると、リレーのコイルL701に電流が流れて接点がオンになり、スピーカー出力端子と繋がる。R707・R708とC712の値でオンになる時間が決まり、計算してみると25ms前後となる。
 このアンプは出力部に直流カット用の大容量電解コンデンサが入っていない為、このような短い値に設定されているらしい。
 一般的なアンプにはスピーカー出力側に大容量コンデンサを挟んであるので、電源を入れるとそのコンデンサを満杯にするまで突貫電流が流れ続ける。この時、スピーカーがそのまま繋がっていると「ボコッ」という大きな音がする。音がするだけなら未だ良い方で、下手すりゃスピーカーを飛ばして(スピーカーのボイスコイルを焼損させて)しまう。
 コンデンサの容量にも左右されるけれど、一般的には数百ms程度の時間が経てばコンデンサは満充電状態になる。だから、それよりもう少し長い時間が経ったら、遅延回路でリレーを動かしてスピーカーを接続するのである。

 正常なら電源投入して直ぐ「カチッ」というリレーの音がする筈なのだが、入手した時点で既に無音の状態だった。「ということは、保護回路が働いているってこと?」あちこちテスターで測ってみたら、パワーモジュールの出力ピンには37V強の電圧が出ていた。
出力に37V強の電圧が出ている
この状態だと、R711・R712に電流が流れてトランジスタQ702がオンとなる。するとトランジスタQ703のベース電圧がほぼゼロになるのでQ703がオフになる。Q703がオフになるとL701に電流が流れず、リレーがオフになる。だからスピーカーからは全く音が出ない。
 音の出ない原因はこのモジュールの故障だった。
原因はモジュール故障
このサンケンSTK084Gは、1980年代あちこちで使われていたパワーアンプモジュールで、最大出力は50Wだ。
故障しているSTK084Gの裏面
既に廃番で、国内では入手できない。
 近年はデジタルパワーアンプモジュールになっていて、動作電源電圧12V前後と低い。だから、そういう物を流用しようとすると、電源回路をそっくり入れ替えなければならず、かなり面倒且つ大掛かりな作業になる。
 やっぱり、モジュールを探すか...

(続く)
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BOSEのパワーアンプMODEL1702の修理(その2:部品のメンテと配線図の作成) [電子回路]

前回からの続き)

 酷く劣化したXLRコネクタはイコライザ基板に繋がっている。
XLRコネクタは機種別イコライザ基板に繋がっている
取り外して眺めるが、黒い樹脂の部分は触るだけでボロボロ取れてくる程脆い。
取り外したXLRコネクタ
相当の高熱でないとこんな風にはならない筈。過酷な使用環境だったのか、あるいは漏電等で高温になったのか...???
 コネクタを分解してみると、隙間にも溶けた樹脂が付着していた。
外したXLRコネクタを分解したところ
長時間熱に曝されていたらしい。配線の部分は一応使える状態だったけれど、触る度に黒い樹脂が崩れてくるようでは再利用は不可能、新たにコネクタを用意した。(画像右)「キャノン」という呼び名の元になったITT CANNON社製である。
新しいXLRコネクタ(右端)
たまたま入手したのがITT CANNON製だった。同じ形状の物は見つからなかったので、ネジ穴の位置が違うけれど仕方が無い。横から見ると、古い方が幾分細身で少し長い。
古いキャノンコネクタの方が若干細くて長い
そのまま収まるかどうかは、実際に取り付けてみないと何とも言えない。
# 組み立て時に苦労しそうだなぁ...

 イコライザ基板にあるスピーカ機種切替スイッチはスポンジが貼られている。
スピーカ機種切替SWはスポンジが貼ってある
スポンジは完全に劣化していて、触るだけで粉々に。
スポンジは劣化してて粉々になってしまう
30年以上前の製品だから仕方ないが、それにしても劣化の度合いが酷い。全部剥がしたらようやくネジが見えてきた。
スポンジの下にネジがある
スイッチを分解すると、内部にも煤が付いている。
スイッチを分解すると内部にも煤が
内部には油分も回り込んでいる。
SW内部にも油分が
エレクトロニック・クリーナーやNeverDull(ネバーダル:金属磨き)で清掃する。
スイッチ部品をクリーニングしたところ
全部品をクリーニングしたら元通り組み立てる。
スイッチを元通り組み立てたところ

 作業し易いように、基板を固定する金具2枚も外す。
基板2枚は金属金具2個で固定されている
DC6V電源出力の部分は使うことは無いので取り払った。
取り払ったDC6V電源部
 パワーアンプ基板上の部品を確認するのに邪魔になるリレーを基板から外した。
パワーアンプ基板から外したリレー
このリレーは第一電機(株)のDH2SUで、アンプのスピーカー用リレーによく使われていた。序でなのでカバーを外してみた。
リレーのカバーを外したところ
電磁石と接点だけというシンプルな構造である。肝心要の接点は黒く汚れている。
内部接点は汚れている
NeverDullで磨いてみたが、あまり変わらない。
NeverDullで磨いても変化無し
電蝕で接点が痛んでいるようだ。再利用するのは一寸不安なので、何か代用できるリレーを探さねば。(汗)
# ネット上の情報に依ると、OmronのG2R-2が流用できるみたいだね。

 ボリュームは端子が4本あり、11㎜サイズでかなり小さい。50kΩのセンタータップ付きで、このタイプは入手が難しい。
取り外したボリューム
分解して内部を確認すると、油分が少し入り込んでいた。
分解したら、内部に油分が
接点がやや汚れている。
接点がやや汚れている
エレクトロニック・クリーナーとNeverDullで清掃したら奇麗になった。
清掃後の接点
元通り組み立ればOKである。
# ということは、もう片方の1702のボリュームも分解清掃した方が良かったのかも...??
 基板のパターン面をデジカメで撮影して拡大した画像をプリンタで出力し、基板上の部品一つ一つをチェックして書き込む。
書き終えた実体配線図
単純な作業の繰り返しで難しい訳じゃないけれど、部品に印刷された文字が煤けて見えなかったりして結構苦労し、何だかんだと半日以上かかった。

 後は回路図を起こし、回路定数と実際の動作を睨めっこしながら不具合箇所を探すんだけど、結構時間がかかりそうだ。はぁ...(;..)/

(続く)
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BOSEのパワーアンプMODEL1702の修理(その1:現状確認) [電子回路]

 以前に1702を1台軽くオーバーホールしたけれど、もう一台は全く動かない。
動かないBOSE1702パワーアンプ
必要な部品が一部足りないけれど、そろそろ修理に着手しよう。

 まずは外観から詳しくチェック。本体前側は特に問題は無いので、ジャックなどが並ぶ後ろ側を見る。
1702の後ろ側
入力端子のXLR(キャノン)ジャックは樹脂が酷く劣化していて、パラ・アウトのXLRプラグもピンが黒ずんでいる。
キャノンコネクタは劣化が酷い
長時間高温に曝されていたらしい。少なくともジャックは要交換だなぁ。
 スピーカー端子はボンドのようなもので固定されている。
ボンドで固定されたスピーカー端子
この手の製品では製造時にボンド類を使うことは無いから、使用中に何かしら問題があって接着したんだろうね。
 外部DC出力はシールのような物で塞いでいたらしい。
DC出力はシール状のもので塞がれている
この出力ジャックはDC6Vで300mAまでになっている。ネット上を探してみたけれど、それに適合するようなBOSE製品は見つけられなかった。多分、ポータブルCDプレーヤーとかの電源用だと思われる。
 本体を動かすと、時々「カラ...コロ...」と音がする。ネジ類を全て外して内部を見る。
アンプ本体を分解したところ
よく見ると、小さな黒い樹脂の破片(画像中央)が入っていた。
黒い樹脂の小さな破片が入っていた
何かの足が折れているらしい。
 基板も内部も全体的に煤けているのが気になる。
基板も内部も煤けている
筐体裏側は埃と煤でかなり汚い。
筐体裏側は埃と煤で汚れている
飲食店で使われていたとすれば油汚れは判るのだが、煤けているのが一寸不思議だ。
 基板全てを筐体から取り外すと、シリコングリス(白いペースト状の物)で固定されていた隙間にまで煤が入り込んでいた。
あらゆる所に煤が入り込んでいる
どういう使われ方をされていたのかは知る術が無いが、徹底的に酷使されていたようだ。
 黒い樹脂の破片は、スピーカー端子の固定金具だったらしい。
樹脂の破片はスピーカー端子の固定金具だった
裏側に何かが折れたような形跡があるので分かった。

 不動なので不良個所を探すことになるけれど、回路図が無いのでプリント基板の配線を追って回路図を起こすところから始めることになる。こりゃぁ手強いぞ...

(続く)
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LEDレフランプの簡単な修理 [電子回路]

 子供に頼まれてネット上で探し当てたLEDレフランプは、4つのうち1つが点灯しない初期不良だった。
点灯しないLEDレフランプ
購入先に問い合わせたら「直ぐ動作確認済み品をお送りしますので、不動品はそちらで廃棄して下さい」と丁寧な連絡が入り、翌日動作品が送られてきた。
 「どうせ捨てるのなら」と分解してみることに。

 E26口金の上にある白い樹脂部品は3つのネジで固定されているだけで、それ以外にネジは見当たらない。
白い樹脂部品にネジ穴がある
ネジを外すと、内で赤い配線が浮いているのが見えた。
内部で赤い線が浮いている
「これって、単に外れただけじゃないかな?」黒い線はどこかに繋がっているようで、これ以上基板を外に引き出せない。そこで、発光側の半透明樹脂部品を外すとLEDの基板が出て来た。ちなみに、この樹脂部品はボンドのようなもので接着されていた為、外すのに随分と苦労した。
内部のLED基板が見える
線が何も繋がっていないハンダの部分が一ヶ所ある。恐らくハンダ付けがいい加減で赤い線が輸送中の振動か何かで外れたんだろう。
 内部の基板はスイッチング電源回路で、AC100Vから直接DCに変換しているようだ。
ランプ内部の電源回路基板
その基板がガタつかないように、紙を丸めた緩衝材が入っていた。
基板の固定は丸めた紙だった
外れていた赤い線をハンダ付けする。
外れていた赤い線をハンダ付けしたところ
元通り組み立てるが、半透明の部品には端の方に浅い溝が入っていて、一寸強く本体に押し付けたら「パチン!」と音がしてハマった。溝で噛み合ってるだけだから手で回せるけれど、固定する必要は無いのでそのままにしておいた。
 念の為に点けてみたら、案の定正常に点いた。(笑)

 このLEDランプは消費電力が20Wとかなり大きいが、その分明るい。謳い文句は工事用などで使われている「200Wランプと同じ明るさ」となっていたが、同じ明るさかどうかは確認していないが確かに明るい。
 これは一個儲かったな。(笑)
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BOSEのパワーアンプMODEL1702の簡単なオーバーホール [電子回路]

 先日の記事で少し触れたBOSEのモノラルパワーアンプMODEL1702は、2台セットのラックマウントステー付きを格安で入手した。
格安で入手したBOSEの1702セット
長期に渡って酷使されていたらしく、ボリュームのツマミは無くなって軸も少し曲がっている。全体的に油のような物がうっすらと塗られたような状態で、手で触ると少しネチャっとする。
 入手時の説明では「片方は普通に使える状態で、もう片方は全く動かない。古い物なのでジャンク扱い」となっていた。試しに電源を入れて見ると、確かに片方は普通に音が出るけれど、もう一つはうんともすんとも言わない。
 ネットで調べたら、この製品は1984年3月発売だそうな。既に34年経過しているので、それなりに劣化している筈だが、出てくる音は普通だ。

 まずアンプ本体を外してマウントステーを見ると、全体的に薄い茶色の汚れが付着している。
ラックマウントステーが汚れている
裏側もやはり汚れている。
ステー裏側も汚れている
このままでも差し支えないが、せっかくバラしたので古歯ブラシと石鹸で汚れを落とした。
洗浄後のステー
洗浄後のステー裏側
内部を調べ、序でに他の機材も調べて交換の必要な電解コンデンサ類をまとめたものの、名古屋・アメ横の店では扱っていない物ばかり。なので、耐電圧の高いコンデンサ類はRSオンラインで、その他は秋月通商に発注した。
届いた部品
ギターアンプF100-212・ベースアンプF100-115B・ローランドJP-8000・ヤマハDX-7等の部品も併せて頼んだので、かなりの点数になった。
注文して届いた部品達
忘備録も兼ねて、撮影しながら早速分解する。

 まず、本体裏側の長いネジ3本を外す。
本体裏のネジ3本を外したところ
これだけでは未だ外せず、この程度に開けるのが精一杯だ。
まだ完全には外せない
更に2本ネジを外す。このネジには何故かワッシャーを噛ませてあった。
さらに2本外したところ
すると、上下が2つに分かれる。
上下が2つに分かれたところ
AC100V電源ケーブルの抵抗値を調べる。
電源ケーブルの抵抗値を測定中
30年以上経過しているのに2本共抵抗値は低く、まだ普通に使える状態である。
 ネジロック材が塗られたネジを外すと、トランスと筐体を分離できる。
筐体からトランスを外したところ
筐体はかなり汚れているので、古歯ブラシと石鹸で洗った。
 フロントパネルを外し、ボリウムや電源スイッチなどを固定するステーも外す。ボリウムには問題は何も出ていないので、今回は触らない。
フロントパネル全般も外す
パワーモジュールを固定しているネジ2本を外すと基板が筐体から外せる。
パワーモジュールのネジ2本を外しているところ
更にリアパネルを固定しているワッシャー入りのネジ2本も外す。
リアパネルを固定するネジを外したところ
これで筐体上側が外せた。パワーモジュールが固定される部分には放熱用シリコングリスが塗ってある。
筐体上側の裏にはシリコングリスが塗られている
手元にシリコングリスは無いので、洗い流してしまう訳には行かない。なので、全体を拭き掃除した。

 リアパネルには6V300mAのDC出力がある。
リアパネルにある6V300mAのDC出力
恐らく当時併用する機材の電源を供給する為だったんだろう。この出力を受け持っているのは3端子のレギュレーターだ。放熱の為に筐体にネジ止めされている。
DC6V出力用のレギュレーターも筐体にネジ止め
リア中央にはスピーカー機種によってイコライジングを変える切替スイッチと、キャノンコネクターのターミネータースイッチがある。
リアパネルのスピーカーイコライザ切替SWとターミネーターSW
リアパネルを固定しているネジ全てを外し、更に入力側キャノンコネクタの配線を外すと、やっとリアパネルの基板を外せた。
リアパネルの基板を外したところ
スイッチにはゴミ侵入防止のスポンジが貼ってあったが、一寸触っただけで粉々に砕けてしまった。
スイッチのスポンジは劣化で崩壊してしまった
このまま放置する訳には行かないので、金具を取り外して清掃しなければならない。
清掃の為に金具を外したところ
ICはJRCのオペアンプ2041DDが使われている。これは4558の上位互換で、ノイズや周波数特性が良いらしい。
JRC2041DDが使われている
スピーカー用イコライジングをこのIC一つで行っているらしい。
 載っている電解コンデンサー全てを交換する。
基板上の電解コンデンサー全てを交換し終えたところ
スイッチは密閉型じゃないから内部が汚れているかも知れない。取り外して分解する。
スイッチを基板から外したところ
案の定、内部は汚れや錆が浮いている。
スイッチ内部は汚れていた
特に、接点同士を接続する端子の汚れはかなり酷い。
スイッチ内部の端子も汚れが酷い
折ってしまわないように注意しながら接点を拡げる。接点は錆で黒くなっている。
接点は錆で黒い
NeverDull(ネバーダル:金属磨き)で部品を折らないよう注意しながら磨いた。
磨いて奇麗になった内側接点
接点全てを磨いたら組み立てる。
接点全てを磨いたところ
スイッチのクリック感は小さな金属ボールとバネで作り出されている。
スイッチのクリック感を出す金属ボールとバネ
これも洗浄してスイッチを元通り組み立て、元の場所に収めてハンダ付けした。

 使う事は無いとは思うけれど、念の為6Vレギュレーターのコンデンサを替えておいた。
6Vレギュレーターのコンデンサを交換したところ
電源回路の基板に載っているコンデンサはこのサイズでないと収まらないので、同じサイズのコンデンサを探して発注した。
同サイズのコンデンサを発注しておいた
外して見たら、何故か全体的に煤けていた。
コンデンサは全体的に煤けている
基板上に残っていたコンデンサ固定用のボンドは熱でパリパリに乾き切っている。
基板上のボンドは乾き切っていた
何故か基板はハンダがてんこ盛りになっている。大電流が流れる場所だからだろうか?
ハンダが大量に盛られている基板のパターン側
コンデンサを外したらレギュレーターは78L12と判った。
レギュレーターは78L12
基板上のヒューズは0.5Aが使われている。
基板上のヒューズは0.5A
電力増幅部(パワーアンプ部)にはサンヨーのSTM084Gが、スピーカーリレーには第一電機のDH2SUが使われている。
STM084GとDH2SUが載るパワーアンプ部の基板
この基板上の部品も全体的に煤けている。
 裏返すと、この基板もハンダが沢山盛られている。
沢山ハンダが盛られた基板裏側
使われていたコンデンサは汎用で小さいが、発注したのはオーディオ用なのでサイズがデカい。
オーディオ用は汎用よりもサイズが大きい
基板上にスペースはあるけれど、収まるかどうか一寸心配。(汗)
 基板上のコンデンサ全てを交換したが、やはり一番下のコンデンサは基板から少しはみ出している。(滝汗)
一番下のコンデンサははみ出した
基板を元の位置に収めるが、基板の両側を固定していた金具はコンデンサの出っ張りで留めることができない。まぁ、片方固定されていれば通常は大丈夫なので、今回はこのままとする。
はみ出したコンデンサで片方の金具は固定できず
後は元通り組み立てれば簡単なオーバーホール作業は完了である。
 交換したコンデンサは結構な量になった。
交換したコンデンサ
高温の過酷な場所に長期間置かれていたようで、一番大きいサイズのコンデンサ以外は全てESR(等価直列抵抗)がかなり高い。
小容量コンデンサはESRの値が高くなっていた
早速音を出してみる。入力にはPhilJonesBassのベース用ヘッドフォンアンプBass Buddyを接続し、スピーカーはモニターJSP-2020を接続する。
JSP-2020、Bass Buddy、1702を接続した
出てくる音は...全体の音感(力感)は変わらないものの、以前よりも遥かに抜けの良い音になった。やはり信号経路上のコンデンサが劣化していたようだ。

 この1702を入手しようと思ったのは、実はこちらの記事を見て、「なるほど!」と思ったからである。
# 自分で気が付かなかったのは何とも情けない...(;..)/
 実は、今使っているヤマハのベースアンプF100-115Bはどうも高音域が落ちているような気がするので「そろそろオーバーホールするか?」と考えている。けれど、まともなベースアンプはこれが初めてなので、本当に高音域が出ないのかどうかの判断基準が拙者には無い。だから、「オーディオ的なシステムで素の音を確認し、それを基準にして判断しよう」と考えたのである。ただ、際限なく費用が使える訳ではないから、今回のような機材となった。
 F100-115Bをオーバーホールしてから音を比較してみて、高音域の出方があまり変わらないようであれば内蔵スピーカの問題と判断が付く。もしF100-115Bの高域がまだ弱いのであれば、それはアンプのキャラクターという事になる。

 もう一つの1702は全く音が出ないので、そちらも非常に気になる。どちらも同じ場所で使われていたので、内部は同様に劣化している筈だし故障の原因も調べてみたい。
 比較対象のF100-1115Bもオーバーホールしなきゃならんし、それ以外にも修理待ちの機材が沢山ある。しばらくの間は忙しくなりそうだ。(汗)
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USBテンキー電卓の簡単な修理 [電子回路]

 自分の部屋で電卓として使っているシチズンDU1262Qが突然動かなくなってしまった。
動かなくなったシチズンDU1262Q
この電卓はUSB接続でパソコンのテンキーとしても使える。ここ15年ほどはノートタイプのパソコンばかり使っているけれど、ノートタイプはテンキーが無くて数字入力が不便なのでテンキーが必要なのだ。「どうせテンキーを買うなら、電卓付きのを」と考えて10年ほど前にこれを買った。裏側にUSBケーブルを収めるようになっている。
裏側にUSBケーブル収納スペースがある
当時この手の製品は色々出ていたけれど、現在市販しているのはカシオのMZ-20一機種だけになっている。

カシオ テンキー電卓 ジャストタイプ 12桁 MZ-20SR-N

カシオ テンキー電卓 ジャストタイプ 12桁 MZ-20SR-N

  • 出版社/メーカー: CASIO(カシオ)
  • メディア: オフィス用品





今時はパソコンのおまけソフトに電卓が含まれているから、この手の製品は出番が無いのかも知れないが、テンキーだけという製品をわざわざ買うのはどうかとも思う。

 早速分解する。裏側の蓋を外すとネジが見える。
裏蓋を外すとネジが見える
ネジ4本を外して隙間にペーパーナイフを挿し込み、少し抉ると外れた。
裏蓋を外したところ
画像左が電卓、画像右がUSB接続の基板になっているらしい。よく見ると、左下にボタン電池がある。ソーラーだけで動いていると思っていたが、電池が無くなると動かなくなるのかも知れない。見た目は問題無さそうだが、とりあえず電池を外す。使われている電池はLR1130だ。
ボタン電池を外したところ
裏を見ると液漏れした痕がある。
電池は液漏れしていた
基板上のマイナス側の電極は激しく腐食している。漏れた電解液にやられたんだな。
漏れた電解液で激しく腐食した電極
NeverDull(ネバーダル:金属磨き)でゴシゴシ磨いたら、なんとか奇麗になった。
電極を清掃し終わったところ
自宅近くの百円ショップで電池を仕入れて来た。
百円ショップで買ったLR1130
新しい電池を入れて組み立てれば、修理完了である。
修理し終わったテンキー電卓
今までソーラー電卓として使っていた為、まさか電池が必要だとは思いもよらなかった。何故電池が必要な設計にしたのか大いに疑問だが、光量の少ない場所でも確実に動くことを考えたのかも知れない。
 10年程電池交換無しで使えたのだから、しばらくは心配せずに使えそうだ。
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サルフェーションの除去回路とナノパルサー [電子回路]

 どの車両にもナノパルサーPG-12Sを取り付けて使って来たけれど、ナノパルサーは既に生産を終了したみたいで入手出来ず、数が足りないのでKL250RとTLR200にはまだ取り付けていない。

 実は一年半ほど前、ネット上に出ているサルフェーション除去回路を参考に、手元にある中古部品を使ってブレッドボード上に回路を組んでテストした事がある。オシロスコープで見ると、波形はこんな感じ。
テスト回路の波形
200kHzで3Vほどのパルスを繰り返し発生させている。動作が確認できたので、ユニバーサル基板に組んだ。
IMG_4026.JPG
ところが、何故かウンともスンとも言わない。(滝汗)色々調べてみたら、どうやら中古のFETが壊れているらしいと判った。このFETは、回路で組んで、使わなくなると取り外して、というのを何度も繰り返していたから、壊れたとしても無理も無い。

 「そういえば、本家のナノパルサーってどうなんだろう?」気になって早速車から外してきた。
外してきたナノパルサー
12Vを超える電源は自宅には無くて18Vソーラーパネルを使った為、ナノパルサーに流れる電流は10mAほどしかない。だから、実際の動作波形とは違うかも知れないけれど、目安にはなる筈。
ナノパルサーの動作波形
10kHzの一寸歪な方形波になっている。サルフェーション除去は10kHzから20kHz辺りが一番効果があるらしいから、この波形は十分理にかなっている。

 以前乗っていたA170はナノパルサーを取り付けて10年近く乗ったけれど、9年目までバッテリーは全く問題無かった。流石に9年目を過ぎた辺りでエンジンの掛かりが一寸悪くなってきて替えた。但し、「遠出した時にエンジンが掛からないでは困るから、早めに交換しておこう」と交換しただけで、何か支障が出ていた訳ではない。ちなみに、テスタロッサやER-6nも同様である。
 少なくとも我が家の使い方でば効果があるので、KL250RやTLR200にも取り付る方が良さそう。でも、市販されていないから...やっぱ自作するかなぁ。
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ギター用ヘッドフォンアンプPocket Rock Itの修理(その3) [電子回路]

前回からの続き)

 かなり時間を掛けて、一通り回路図を起こした。
実態配線から作成した回路図
基板グロック毎に回路図エディタBSCH3Vに入力してプリンタで出力すると、一応回路図に見える。
回路図エディタで作成したROCKIT回路図
基板と配線の突き合わせをしていないので記載ミスは結構あると思うけれど、これで全体の回路構成が見えて来た。

 一枚目の基板はブロック分けするとこうなる。
ROCKIT基板一枚目のブロック構成
二枚目はこんな感じ。
ROCKIT基板二枚目のブロック構成
エレキギターと外部入力の信号は基板二枚目に入り、ギターを歪ませる場合のみギター音声信号を一枚目に送って歪ませる。二枚目では必要に応じてギター音声信号にアナログコーラスをかけ、外部入力からの音声信号とミックスして電力増幅してからヘッドフォンへ送り出している。小さな筐体なので基板を二枚に分けて積み重ね、部品も小さな1/8W抵抗や小型電解コンデンサを使って小型化している。
 今時ならDSPチップを使って基板一枚に収めるだろうが、アナログ回路だとそうは行かない。

 出来上がった回路図を眺めていると「ありゃ?」「おやぁ??」「へっ???」と不思議に感じる箇所が見つかる。
 UTC2822Dのヘッドフォン・パワーアンプ回路と、BL3207とBL3102のセットを使ったアナログコーラス回路は、一般的な回路構成だから問題は無い。
 ところが、ギター入力のバッファ回路は、何故か前後にダイオードクリップのような回路が入っていて、その理由が分からない。ディストーション回路は別にあるし、コンデンサで高域部をアースに逃がしているので、単純に歪ませる為ではなさそうだ。
 外部入力(AUX)と他の信号をミックスする回路も、何故か左の一部を右に、右の一部を左に入れている。何故そうしているのか分からない。アナログコーラスがステレオ出力なら分からないでもないが、このコーラス回路はモノラル出力なのだ。

 実態配線から回路図を起こすのは、ある意味コンピュータシステム開発における逆フローのような物だ。
#プログラマや一般の方には「何のこっちゃ?」でしょうけれど、
# システム設計の経験がある方なら解りますよねー?(^^;)

だから、おかしな部分が出て来ても仕方ないけれど、実際に動作しているのだから何かしら意味がある筈。その辺を理解していないと、本来の動作が分かり難くなってしまうのである。こりゃぁ難儀やなぁ...

(続く)
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ギター用ヘッドフォンアンプPocket Rock Itの修理(その2) [電子回路]

前回からの続き)

 配線を追う前に、取り外したインプット・ボリウムを分解して内部を清掃する。
取り外したボリウム
折ってしまわないように注意しながら、基板を固定している爪を起こす。
固定している詰めを起こしたところ
内部は、意外と傷んでいない。
ボリウムを分解したところ
NeverDull(ネバーダル:金属磨き)で摺動面を磨くと奇麗になった。
ボリウム内部の摺動面を磨き終わったところ
接点も磨いてから元通り組み立てる。
 ヘッドフォン・ボリウムも同様に作業する。
取り外したヘッドフォン・ボリウム
こちらも内部は意外と綺麗だった。
ボリウムを分解したところ
 スライドスイッチも分解して清掃する。
取り外したスライドスイッチ
爪を慎重に起こして基板を取り外す。
スイッチの基板を取り外したところ
接点はかなり汚れている。
スイッチの接点はかなり汚れている
こちらもNeverDullで磨いたら、とても奇麗になった。
スイッチの接点を磨き折ったところ
後は元通り組み立てればOKだ。

 殆ど丸一日費やして、やっとこさ基板両面の配線を書き込んだ。
配線を紙に写し終えた
ところが、翌日改めてチェックすると、あちこちに配線の抜けがあったり、誤記があったり。しかも、見直す度に不具合が見つかるではないか。一体どーなってんだろ?(汗)

 ここから回路図を起こすんだけど、これがなかなか手強い。というのは、抵抗のカラーコードが5本あると、右から読むのと左から読むのとでは値が違ってくるからだ。
 一番端の色が橙・黄・白・黒なら間違わないけれど、他の色だと抵抗の値なのか、それとも精度の表示なのかが判らないのである。例えば、「黒黒」という並びだと、左から読むと「10kΩ精度1%」、右から読むと「120Ω精度1%」になるので、見ただけではどっちなのか分からない。
 テスターで測れば良いのだが、繋がっている部品があると影響を受けてしまい、必ずしもカラーコード通りの値になるとは限らないから厄介だ。カラーコードと実測値と繋がってる部品を考えて、実際の値を推測する事になるけれど、これが結構面倒なのである。(汗)まだまだ時間が掛かりそうだな...

(続く)
タグ:Pocket C Tech rockit
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ギター用ヘッドフォンアンプPocket Rock Itの修理(その1) [電子回路]

 9年程前に米国から購入して使っていたC TECHのPocket Rockitの調子が悪くなってしまった。
調子が悪くなったC TECHのPocket Rockit
具体的には、ヘッドフォン出力の右側が小さいのだ。更に、ギターのボリウムがゼロでもRockitのボリウムを半分位に上げると「ピー」という発信音が聞こえる。
 C TECH製品は国内では現在取り扱いが無いので本国送りで面倒な事になりそうだし、既に現行品では無いので修理可能かどうかも分からない。「ぢゃぁ、ダメ元で修理してみよう。」

 本体裏側にネジがある。
本体裏側にネジがある
ネジを外したら、簡単に分解できた。
分解したところ
ボリウムの載る基板にはTIのオペアンプTL062がある。
基板にはTL062がある
下側のメイン基板の上の方には、やはりTIのオペアンプTL072がある。
メイン基板にはTL072がある
下の方には沢山の部品が並んでいる。
基板下側は部品が沢山並んでいる
画像上から時計回りにBL3207(1024段BBD)・BL3102(BBDドライバ)・TLC555CP(タイマーIC)・LM358P(オペアンプ)・UTC2822D(低電圧オペアンプ)。コネクタ近くにある黒い四角は2N3904(NPN型汎用トランジスタ)。
汎用トランジスタ2N3904
基板は両面基板なので、表も裏も銅箔配線が入っている。
基板は両面基板
この状態で配線を追いかけるのは一寸大変だ。
基板は両面でトレースが大変
そこで、基板をデジカメで撮影して印刷し、そこに配線を書き込むことにした。
プリント基板を撮影して紙で出力したところ
邪魔になるので、2枚の基板を繋いでるジャンパー線を外した。
ジャンパー線を外したところ
ボリウムやスイッチも分解清掃する積もりなので、基板から外した。
ボリウムやスイッチを外したところ
ボリウムを外す時に「えらく梃子摺るな」と思ったら、ボリウム裏側にもハンダ付けされていたらしく、銅箔が一部剥がれてしまった。
ボリウム裏側の銅箔パターンが剥がれてしまった
「参ったなぁ」とは思ったが、後の祭りである。組み立てる時に何かしら策を考えるとしよう。

 これで配線を追いかけられるようになったので、実態配線図をまず作成し、それを回路図に直す。回路図が出来上がったら、それを元に故障個所の特定に取り掛かる。こりゃぁ時間が掛かりそうだなぁ。(溜め息)

(続く)
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