So-net無料ブログ作成

BOSE AW-1の部分修理(その2) [電子回路]

前回からの続き)

 修理依頼したAW-1を分解してみたら、なるほど信号ライン上の電解コンデンサーと音質を決めるICだけは全てオーディオ用に取り換えてある。「この程度なら、自分でも出来そうじゃん」と思い、とりあえず必要になりそうな部品を通販で取り寄せた。
通販で取り寄せた部品
いつもなら大須・アメ横へ買い出しに行くんだが、最近は欲しい部品の在庫が必ずしもあるとは限らないのと、有っても値段がやたらと高い物もあるので、「どうせ送料を払うのなら、今後必要な部品も一緒に」と考えた。だから、画像に写っている袋には、今回の作業には使わない物も結構含まれている。
 また、何故かWIMAのコンデンサは大須では見かけないし、今後自作回路などで使う事もあるだろうから、やはりまとめて取り寄せた。
取り寄せたWIMAのコンデンサ


 部品が集まったら、早速作業を始める。まず、部品点数の一番少ないトーンコントロールの基板を取り出し、ハンダを取り除いて金属カバーを外す。
トーンコントロール基板の金属カバーを外したところ
部品面は部品数が少なくてスッキリしているが、裏面はチップ部品だらけ。
裏面はチップ部品だらけだ
「63 7 29」という印刷は、恐らく「昭和63年7月29日製造」の意味だろう。
 オーディオ信号の通る経路にあるコンデンサを片っ端から交換するが、チップ部品を接続した状態でハンダ付けされていたりするので、かなり気を遣う。
チップ部品と配線がハンダ付けで接続されている箇所は気が抜けない
ICはハンダ付けする前に、念の為にピン全ての表裏をNeverDull(ネバーダル:金属磨き)で磨く。画像では左2本だけを磨いたところである。
ICのピン左2本だけを磨いたところ
右2本は表面が酸化して白くなっているのに対して、磨いた左2本は本来の銀色になっている。
 M5218ALをMUSE8820に交換するが、MUSEはDIPタイプなので、まず直接基板にハンダ付けする側のピンを真っすぐにして、
片側のピンを真っすぐに伸ばしたところ
基板に接続する配線をハンダ付けし、
もう片方のピンに配線をハンダ付けしたところ
基板に取り付けてハンダ付けする。
SIP前提の基板でDIPタイプに載せ替えたところ
作業後の基板はこんな感じ。
交換作業を終えた基板
黄色で囲んだ所が交換した部品である。要するに、一番トレースし易い電源ライン上にあるコンデンサ以外を全て交換したのだ。サイズ的に電解コンデンサが入らない場所にはWIMAを使っている。また、MUSEは手元に2個しか無くてもう一つは他で使う為、4558DDの代わりには手持ちの4580DDを使った。

 交換が済んだら金属カバーを元通り取り付けてハンダ付けする。交換した部品点数はそんなに多くない。
交換した部品数はそんなに多くない
外したコンデンサのESR(Equivalent Series Resistance:等価直列抵抗)を測定したら、結構値が高い。
外したコンデンサのESRは10オームほど
ちなみに自作ESR測定器は1kHzの正弦波で計測している。汎用品・新品時は大抵5Ω前後だから、だいぶ劣化しているようだ。コンデンサのメーカが出しているデータシートと比べたら、ESRが範囲内に収まっていたのはたった2個しか無かった。

 本体の分解からここまでの作業で約2時間。残り2枚の基板は倍以上の大きさなんだよなぁ・・・。(溜め息)

(続く)
nice!(14)  コメント(9)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 14

コメント 9

ブルル

チップ部品との同時ハンダは辛いですね!
手早く作業しないと熱で部品を傷めてしまいます。
by ブルル (2017-01-18 12:24) 

Rifle

ブルルさん
そうなんですよ。
W数の少ない半田ごてなんて持ってないんで、ササッと済ませる以外に方法が無いのが辛いです。
by Rifle (2017-01-18 12:59) 

篠田 憲次 (ニックネームMOONでお願いします)

貴重なレストア拝見させていただきました。このたび故障のAW-1を購入し容量抜けコンデンサーを交換してどうにか音が出るようになりました。その後いろいろな記事を見ているうちにオペアンプに興味を持つようになりました。まだオペアンプの交換は未経験です。トーンコントロール基板のオペアンプを8820と4580に変えられていますが、交換前と比べて音が変わりましたでしょうか。私もチャレンジしてみたいと思っています。その他お勧めのオペアンプICがあったらご教受いただけませんでしょうか。
by 篠田 憲次 (ニックネームMOONでお願いします) (2017-12-18 12:56) 

Rifle

MOONさん
交換後は高音域がスッキリ、低音域は余分な贅肉が少し落ちた感じがします。
田舎住まい故に入手し易いMUSEも使いましたが、MUSEなら音質向上を確実に感じられると思いますのでおススメです。
オペアンプは、一般向けオーディオ汎用で4558ピンコンパチブルならどれでも使えます。ネット上でも色々と語られているので、そういった情報を基に自分で欲しい音を決めると良いでしょう。
by Rifle (2017-12-18 14:21) 

MOON(篠田)

ご回答ありがとうございました、今は高音がぼんやりと奥に引っ込んだ感じなのでさっそくチャレンジしてみたいと思います。今シールド板を外し、基板を見ましたら4558DDと5218ALが付いていました。
4558DDの方は形が同じなのでそのまま4580と交換できそうですが、5218ALは8820と形状が異なるので写真のとおり一工夫が必要ですね、頑張ってみます。
もう一つ質問で恐縮ですが、4558DDだけ4580に交換では効果が薄いでしょうか。
それと5218ALと4558はどちらが前段でしょうか。
by MOON(篠田) (2017-12-18 16:41) 

Rifle

MOONさん
どちらが前段かまでは調べていませんので判らないですが、普通に考えればEQ回路が後になりますね。
片方でも効果は出ると思いますので、とりあえずやってみて違いを確認してからもう片方を作業しても良いと思いますよ。
by Rifle (2017-12-18 19:19) 

moon

4558DDの方が交換しやすいようなので先にこれをやって、音が変わらないようだったら5218ALを変えてみます。
結果はどうであれ楽しみです。
明日注文し、今年中に結果報告ができればと思っています。
アドバイスありがとうございました。

by moon (2017-12-18 22:27) 

moon

明けましておめでとうございます。昨年はいろいろとアドバイスありがとうございました。トーンコントロール基板2個のICをソケット化し、オペアンプを4558DD2個、4580DDを2個、OPA2134PA,OP275GP,MUSE8820D各1個を買っていろいろ差し替えて試しています。4558は低音は良く出るのですが、高音がすっきりしません。4580は高音が少し良くなります。他のICは高音が良く出るようになると感じますが、これに伴い低音のふくよかさ、しまりも変わっているような気がします。それではベストな組み合わせはというとまだ決断できません。ただ、4558を2個使うのは低音が柔らか過ぎる感じがします。4580を2個使ったほうがまだいいと思います。音の鮮明さや分離度などの解明には時間がかかりそうです。2個のソケット(前段、後段)に入れるICを入れ替えるとまた違った音になり、組み合わせの音はかなり多くなり、あまりやり過ぎると、楽しむというより迷って憂鬱になってしまいます。
いつかきっと自分好みの組み合わせができることを信じて頑張ってみます。



by moon (2018-01-07 13:10) 

Rifle

moonさん
オペアンプの組み合わせはそれこそ凄い数になるので、試し出すとキリが無いかも知れません。
奥の手として、オペアンプをディスクリート回路で置き換える、なんていう方法もありますから、音質を追求し出すと本当に泥沼に入ってしまいかねないので、どうぞほどほどに。(笑)
by Rifle (2018-01-07 19:46) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました
メッセージを送る