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電気二重層コンデンサはバッテリーの代用になるか? [電子回路]

 何かとよく使っているキッカーランドのダイナモLEDミニライトは、中に入っているニッケル水素充電池が劣化したみたいで、どんなに充電しても暗いままだ。購入してから4年以上経っているから仕方ないなぁ。
キッカーランドのダイナモLEDミニライト
同じような製品は現在でも手に入る。

暗くても一応使えるし、買い換えるのは勿体無い。「何とかならないかな?」と思いながら久し振りに分解する。
LEDミニダイナモライトの内部
中身を取り出す。結構単純な構造だ。
IMG_2786.JPG
駄目になったニッケル水素充電池を取り出す。
寿命を迎えたボタン型ニッケル水素充電池
容量は3.6V20mAである。これと同じ物は今も手に入るけれど1400円前後と高く、本体価格を上回ってしまう。「ひょっとして、電気二重層コンデンサで「代用できるんでは?」と思い、部品箱から出してきた。
部品箱から出した電気二重層コンデンサ
容量は5V0.1Fで、昨年秋に1個110円ほどで購入したもの。発電部のサイズが小さいので、恐らく5Vを超えるような電圧は出せないだろうし、サイズは充電池の半分以下でも保護回路を入れると収まらないだろうから、そのまま配線した。
電気二重層コンデンサに入れ替えた
回路を本体に収める。
元通り本体に回路を収める
元通り組み立てて完成である。
電気二重層コンデンサに入れ替えたダイナモLEDミニライト
試しに使ってみると、ニッケル水素充電池との違いがかなり大きい。
 ニッケル水素充電池はある程度電気が溜まると出力電圧はほぼ一定なのに対し、コンデンサは充電電圧と出力電流で出力電圧は変化する。充電池なら明るさはほぼ一定だが、コンデンサだと充電の具合で明るさが大幅に変わってしまう。
 まず1分(120回)以上ダイナモを回してコンデンサ内の電圧を上げないとLEDは点かないし、点いてもだいぶ暗い。充電池と同じ明るさで点けようとすると最低でも2分程度ダイナモを回し続ける必要があり、一寸面倒だ。
 しかも、数時間使わないだけでコンデンサ内の電気は放電してしまい、ある程度充電したら充電池のようにスイッチを入れたら直ぐ使えるという状態にはならない。
 実用には色々問題はあるものの、充電池と違って数年程度では劣化しないし、長時間照らすような使い方はしないので、まぁこれで良しとしよう。

 序に、やはり充電しても直ぐ暗くなってしまう、モンベルのH.C.ヘッドライトも一緒に直すことに。
暗くしか点かなくなったモンベルのH.C.ヘッドライト
ちなみに、この製品は現行品である。
モンベル(mont-bell) ライト H.C.ヘッドライト オレンジブリック 1124311

モンベル(mont-bell) ライト H.C.ヘッドライト オレンジブリック 1124311

  • 出版社/メーカー: モンベル(mont-bell)
  • メディア: スポーツ用品

このライトは撮影会でいつも使っているし、暗い場所でも頻繁に使っているので、光が弱いと使い勝手が悪い。こいつも分解する。
モンベルH.C.ヘッドライトを分解したところ
発電部がそれなりの大きさがあるので、出力電圧を測ってみた。
発電部の出力電圧を測定中
1秒に2回回すと5.5V前後で、回す速度を一寸速めても電圧は殆ど変わらない。「これなら電気二重層コンデンサに置き換えても大丈夫だろう」と、5.5V1Fを部品箱から出してきた。これも昨年の冬に130円ほどで手に入れたものだ。
用意した電気二重層コンデンサ
厚みは殆ど変わらない。
使われているニッケル水素充電池とコンデンサの厚みはほぼ同じ
コンデンサの足は短いので、ニッケル水素充電池を配線ギリギリの位置で切断する。
充電池の配線はギリギリの位置で切断する
使われている充電池は、幅を押さえる為にボタン型電池を互い違いに重ねた構造になっている。容量は3.6V80mAhだ。
ボタン型を3つ入れ違いに組んだ構造の充電池
このタイプは現在市販されていないらしく、ここ数年は見かけた事が無い。
 コンデンサを配線する。そのままでは支えてしまうので、コンデンサの足を折り曲げてから本体に収める。が、1mmほど高さが高いので、ほんの少しのところで収まらない。
電気二重層コンデンサがほんの少し大きくて本体に収まらない
「あちゃーぁ...やっちまったゼィ」と思ったが、後の祭りである。まぁ、毎回行き当たりばったりだから、こーゆーこともあるさーぁ。(滝汗)
 このままでは使えないので、サイズの小さなコンデンサに取り替える。「容量が少ないと点灯時間が短かくなるだろうな」と思い、5.5V0.1Fを6個並列にする。
5.5V0.1Fのコンデンサを6個並列に接続する
こうすれば5.5V0.6Fになる。
6個を並列に接続して半田付けする
充電池とほぼ同じサイズに収まった。
充電池とほぼ同じ幅と高さ
充電池とほぼ同じ厚さに収まる
これを配線すればOKだ。
並列コンデンサに配線する

 5.5V1Fの電気二重層コンデンサの出番が無くなってしまった。「うーん...そういえば、以前交換したダイナモラジオの電池もまた駄目になってたっけ」と思い出した。
古いダイナモ発電ラジオ
早速蓋を開ける。
古いダイナモ発電ラジオを開けたところ
前回交換してから5年以上経っているので、充電池が劣化してしまうのは仕方ない。
2010年に交換した充電池はニッカド
ラジオを動かす為、2.4V600mAhという比較的大きな容量になっている。「コンデンサに置き換えると使える時間が短くなっちゃうだろうな」と思いながら交換する。
電気二重層コンデンサに置き換えたラジオ電源
後は元通り組み立ててればお終いである。

 モンベルのライトを実際に使ってみた。
電気二重層コンデンサに交換したモンベルのライト
ダイナモを360回(約3分)回して充電してからLED3個全てを点灯させると、ニッケル水素充電池とほぼ同じ明るさを保てたのは初めの3分一寸。かなり暗いけれど手元を照らすのに何とか使えるのは6分過ぎまでで、その後も20分以上点いていたけれど、暗過ぎて照らせるほどの明るさではない。
 更に、中に入っている点滅用ICが悪さをするのか、スイッチを押しても点かなかったりする場合があり、とてもじゃないけれど実用にはならないと判った。

 ラジオも使ってみた。
電気二重層コンデンサに交換したラジオ
ダイナモを240回(約2分)回して充電してからラジオをいつもの音量で点けると、普通に使えたのは最初の4分一寸。その後はどんどん音が小さくなってゆくばかり。ニッケル水素充電池なら10分程度は使えるので、やはり実用にはならない。

 改めて調べてみたら、電気二重層コンデンサを普通の電池と同じ公称電池容量に換算する計算式がエルナー株式会社のサイトの中にあった。
Ah = 0.5 × コンデンサ容量(F) × 充電電圧(V)×充電電圧(V) / 3600 / 公称電池電圧 (V)
実際に計算してみると、1.4mAh程度となる。言い換えれば、計算上は1.4mAを1時間流し続けられる筈だが、白色LEDならちょい暗めで3mA前後、ラジオなら10mA以上は流れるから、容量が圧倒的に足りない。これではとてもじゃないけど実用にはならない。

 いやはや、今回は「失敗」ですナ。(汗)
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Take-Zee

こんにちは!
またまた何でも直してしまうRifle さんに
拍手。。パチパチ!!

by Take-Zee (2016-04-05 11:47) 

Rifle

Take-Zeeさん
電池交換みたいな作業ですから、Take-Zeeさんでもできちゃいますよ。
by Rifle (2016-04-05 13:16) 

tama

充電池を使う商品は数多くありますが、長い目で見ると乾電池式のほうが長く使えるようですね。
また同じ充電式でも、そのたび使い切ったほうがいい電池と、過放電したらいけない電池とがあって、電気に疎い私にはよく把握できません。
ブラウンの髭剃りは10年くらい使っていますが、ノントラブルで今でも使っています。
by tama (2016-04-05 13:22) 

Rifle

tamaさん
充電池は過放電させないのが大原則です。
Ni-CdやNi-MHは使い切らないとメモリー効果で容量が減っちゃうのが難点ですが、髭剃りのように頻繁に充放電を繰り返していれば結構持つ場合もあるんですよね。
by Rifle (2016-04-05 17:31) 

MINERVA

手持ちの材料で代用、とても参考になります。
最近は電池の代わりに、キャパシタを使用する物が増えましたね。
実験として、容量などを変えて再チャレンジはいかがでしょうか。
by MINERVA (2016-04-05 20:51) 

Rifle

MINERVAさん
キャパシタの放電特性を考えると、容量を増やしても実用には向かないと思います。やはり適材適所、ですねー。
by Rifle (2016-04-05 21:21) 

crow

中学校技術の教師してます。
リチウムイオンを使うラジオなんかは教材でも結構流行っていますね。最近防災意識が高いし、ダイナモとソーラーで充電してLEDとラジオが使えます、USB電源もあるので携帯の充電もできます、乾電池でも使えますみたいな。
でもたいていの生徒は、だいたい1年もするとリチウムイオン電池が死んでいますね。家に持ち帰ると定期的に充放電したりせずほとんど放置ですから、ソーラーによって過充電放置か、暗所で過放電放置です。
結局そうなると、リチウムイオン電池が駄目になって、ただでかいだけの電池式ラジオと化しちゃいます。
寿命がほぼ半永久的な電気二重層コンデンサを使えばいいのにと思っていましたが、こちらは容量は中途半端、放電すると電圧が変動するとこれまた難しそう。
充電可能なエネルギー源はまだまだ前途多難ですね。
by crow (2017-07-05 23:21) 

Rifle

crowさん
電気二重層コンデンサは、昔に比べれば蓄電量は大幅に増えましたけど、色々な面で電池を代替できるほどには至っていないです。やっぱり「コンデンサ」の範囲を超えることは無いですねぇ。
充電可能な媒体はこれから更に需要は増えるでしょうから、今後の技術開発に期待しましょう。
by Rifle (2017-07-06 06:45) 

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